運動は、やらないよりやる方が良いのですが
間違った運動やストレッチは、残念ながら体に悪影響を及ぼす可能性が非常に高いです。
具体的にどのような悪影響があるか、いくつか例を挙げさせていただきます。
1. 怪我のリスクが高まる
これが最も一般的な悪影響です。
- 間違ったフォーム: 関節や筋肉に不自然な負担がかかり、捻挫、肉離れ、腱炎、疲労骨折などを引き起こしやすくなります。例えば、スクワットで膝がつま先よりも前に出すぎると膝に大きな負担がかかります。
- 過度な負荷: 自分の体力や筋力に見合わない重いウェイトを扱ったり、長すぎる距離を走ったりすると、筋肉や関節、骨に過剰なストレスがかかり、怪我につながります。
- 不適切な頻度や休息不足: 筋肉や組織が回復する前に次の運動を行うと、疲労が蓄積し、怪我のリスクが高まります。
- ウォームアップ・クールダウン不足: 準備運動を怠ると筋肉が硬い状態で運動することになり、怪我のリスクが高まります。クールダウンをしないと疲労回復が遅れたり、筋肉痛がひどくなったりします。
2. 症状の悪化や新たな不調の発生
- 既存の痛みや疾患の悪化: 例えば、腰痛があるのに無理な姿勢で腹筋運動をすると、腰痛が悪化することがあります。膝の痛みがあるのに、着地衝撃の大きいランニングを続けると、さらに悪化する可能性があります。
- 姿勢の悪化: 特定の筋肉ばかりを鍛えすぎたり、バランスの悪い運動を続けたりすると、筋肉のアンバランスが生じ、猫背や反り腰などの姿勢の悪化につながることがあります。
- 自律神経の乱れ: 過度な運動は、自律神経に大きな負担をかけ、不眠、イライラ、倦怠感などの症状を引き起こすことがあります(オーバートレーニング症候群)。
3. 精神的な負担
- モチベーションの低下: 怪我をしたり、期待する効果が得られなかったりすると、運動へのモチベーションが低下し、最終的に運動自体をやめてしまうことにつながります。
- ストレス: 「やらなければ」という強迫観念に囚われたり、無理な目標設定をしたりすることで、精神的なストレスを感じることがあります。
4. 期待する効果が得られない
- 間違った方法で運動しても、目標とする効果(筋力アップ、脂肪燃焼、体力向上など)が効率的に得られないばかりか、逆効果になることもあります。
では、どうすれば良いのか?
- 正しいフォームを学ぶ:
- 道場の先生から指導を受ける。
- 信頼できる書籍や動画で学ぶ(ただし、自分に合っているか見極める必要があり、難しい場合は道場の先生にご相談ください)。
- 徐々に負荷を上げる: 最初は軽めの負荷から始め、体が慣れてきたら徐々に負荷を上げていく「漸進性過負荷の原則」を守る。
- 休息をしっかり取る: 筋肉の成長や疲労回復には休息が不可欠です。
- ウォームアップとクールダウンを欠かさない: 運動前後のケアを丁寧に行う。
- 自分の体と向き合う: 痛みや違和感を感じたら、無理せず休むか、道場の先生に相談する。
- 多様な運動を取り入れる: 特定の筋肉ばかり鍛えるのではなく、全身をバランス良く鍛える。
運動は健康な体を作る上で非常に重要ですが、「正しく」行うことが大前提です。もし不安がある場合は、道場の先生のアドバイスを受けることを強くお勧めします。